食育活動

安心、安全な「食育」とは

 田上幼稚園(キッズ保育園)では、「食育」の観点から、食の安心・安全に、信頼できる業者の協力のもと、出来ることから少しずつ取り組んでいます。

食品には、添加物や農薬が目には見えない形で健康を脅かしています。こうした状況の中、食育を実践するという意味でも、なるべく自然に近い調味料・食材を入手し、使用するように心掛けています。

 昨年は、宮崎県の牛や豚の口蹄疫が大きな問題となり、今年は3月11日の東日本大震災により、福島原発の放射能漏れの影響で食の安全性が問題となり、子どもたちの食の安心・安全が学校教育の「食育」として、大事な課題となっています。学校の評価も食の安全について大きく取り上げるようになってきています。なお、田上幼稚園では平成16年から文部科学省のモデル幼稚園として研究を続けてきています。

 日々260食の給食を作る中、時間的制約をはじめ様々な制約、予算もあります。しかしこれを前提条件として、日々子どもたちの笑顔に会いたくて、この笑顔が未来にまで続いていくことを願って、どのように取り組んでいるかを一部紹介いたします。

(1)食育の3本柱

太く長く生きるための「選食力」

①太く長く生きるための「選食力」

 選食力とは、幼い子供からお年寄りまで、それぞれ自分に適した安全・安心・健康になる食材を選ぶ能力のことです。

 旬の食材は、栄養価が高く、人がその季節に必要な栄養素をキチンと補給できます。その美味しさも格別です。季節を感じる彩り豊かな食卓を囲めば、五感で味わう心の豊かさが生まれます。

 お手軽にコンビニ・ファーストフード等で食べものが手に入る世の中だからこそ選食力が不可欠です。本物の味を知り、安全性を見抜き、自分を健康にしてくれる食べ物を選んで、バランス良くいただくことが肝心です。そのためには、幼いうちに正しい食生活、生活習慣、しつけを身につける必要があります。

幼少の食事作法

②幼少の食事作法

いただく」。人は他の動物の命をいただくことで、その命と引き替えに生きています。この命に感謝をこめていただく。感謝を込めて「いただきます」を言う。こうした事をキチンと伝えていく。現状では、こうしたことを語りかけてくれる年長者が家庭や地域になかなかいないのが残念ですが、みんなで伝えていく必要があります。

③地球規模 グローバルな観点で食を考える

現状で日本の食糧自給率は40%、40年前は73%、33%も低下しています。日本で自給できない60%は外国からの輸入でまなかっています。日本の食糧は、国内で生産したものと合わせて6700万トンあるといわれています。しかし、それにも関わらず今は飽食の時代と言われています。また現実的な部分では食品の廃棄や食べ残しは激しく増加し、ついには残飯が2300万トン、一人当たりで171キロにもなります。金額に換算すると11兆円ともいわれます。これが実情です。なんてもったいないことでしょう。「もったいない」この言葉は2004年ノーベル平和賞を受賞したケニアのワンガリマータイさんによって環境保全の世界共通キーワードとして全世界に発信されました。

 こうしたことで日本語が世界で使われるのは悲しい事ですが、「MOTTAINAI」もまた食育のひとつの考えるべき要素です。「旬の食材」・「安心安全な食材」・「健康に良い食材」も食選力をもって見定め、命あるひとつひとつの食材に感謝の心を込めていただきたいものです。飽食の時代にあっても「MOTTAINAI」という世界規模の観点からも万物万人に感謝の心を込めて、「楽しく」・「正しく」・「美しく」・「食べる」・「感じる」・「考える」・「行動する」ことが食育です。

幼稚園の「食育」の取組み

 幼稚園、保育園における食育は、給食を通じて子どもたち、保護者、先生、給食室の職員、業者、生産者、みんなで学びあい、食べることで、絆を深めていく機会にしていく事だと思います。

 給食と家庭の食事は、バランス良く関わることで、その成果が一生にわたり、あらわれてくるものだと思います。また、食品添加物・農薬など、本来自然界には無い化学物質が、子ども自身の体をそして大人の体を介して子どもの体に悪影響を及ぼしている問題点も、今後無視できません。

 「健全な肉体に健全な精神が宿る」、最近では聞かれなくなった言葉ですが、近年子どもの運動能力は年々低下する一方で、食物アレルギーやアトピー皮膚炎の子どもたちは増加の一途です。我慢のきかないキレやすい子どもの増加、子どもが関係する犯罪の増加など心の異変も心配です。この背景には、慢性的な朝食の欠食、お菓子・ジュースの過剰摂取による低血糖症、生活リズムの乱れなど、子どもたちを取り巻く環境の乱れに様々な問題があるのは、もはや疑いようがありません。

 食べ物があふれ、忙しい毎日では、何をどう食べるかでは無く、なにでお腹を満たそうという考えになりがちです。また、親が自分の生活リズムを優先することで、子どもが犠牲になっているケースも少なくありません。この状況を改善するには、個人の努力とみんなの協力、どちらも大切です。今後は、忙しい中でも前向きに食育に取り組みたい保護者の方々と一緒に、給食の試食会や家庭でシンプルに作れる料理教室なども、各方面の方々のご協力を頂きながら、催ししたいと思っております。様々な場面でみんなで一緒に学びあい、子どもたちの為にもみんなで協力して食育に取り組もうとしています。

幼稚園の「食育」の取組み
幼稚園の「食育」の取組み

(1)食育の取り組みのメリット

①食べることで、幼児期に身に付くこと

  • みんなと一緒に食事する楽しさを知る
  • 正しい食事マナーが身に付く
  • うすあじの味付けで、体に負担をかけずに味覚が定着する。
  • 命の存在を知り、食べ物への感謝の心が育まれる

②給食で幼児期に身に付くこと

  • みんなと一緒に食事する楽しさを知る
  • 規則正しい食生活習慣が身に付く
  • 体と心に良い食材を自然に取り入れられる
  • 作り手の思いやりと愛情を自然に感じることができる

③自園で作る給食の良さ

  • 冷たいものは冷たく、温かいものは温かく食べられる
  • みんなと同じ献立で、たのしく食べて好き嫌いが改善される
  • 旬の食材、安心安全な食材、添加物など極力少ないものを使用できる
  • 季節や行事など、様々な状況の変化に対応できる

(2)食材における、食材のこだわり

 一言に安心安全な食材と言っても、今こうした食材に巡り合えることは、そのこと自体なかなか難しく貴重なことです。日本は急激な経済発展と共に食料の需要も拡大し、それを補って余りある食料を日本独自の技術力や外国からの輸入でまかない、今では年間220万トンもの食料を廃棄するまでの国になっていまいました。しかし、こうした大量の食品を製造する課程で、近年問題になっている添加物や農薬を様々な場面で使ってきたことが、今多くの人の健康を奪ったり、脅かすようになりました。便利さと引き替えに大きなリスクを背負わされたわけです。とは言え、全ての食材を100%安全なもので揃えることは、時間的にも経済的にも何より物理的にも無理があります。そこで、これからは現状で出来ることから子どもたちの為になるべく自然に近い食材を取り入れたいという優しい気持ちと同時に、健康に対する危機感の両方の気持ちを持って食材にこだわっていきたいと思っています。

(3)食育の実践

 食育といえば、栄養や食品の理解がメインですが、しかし食育とはそれだけではありません。食育で学べることの中には、幼児教育と密接にかかわる事が多くあります。食べることはもちろん、人との関わり、自然との関わり、料理を作ることとの関わり、いろんな食文化との出会いなど、園生活の中で数多く食育を通して実践できる要素が含まれています。こうした数多くの要素が、子どもの今と未来を健康で生き生きと生活して、たくましく育っていく基本的な生きる力を身につけることに繋がっていきます。

 食育の今後の展開は、これまでに実践されてきた、愛情弁当の日や園外での農作物の収穫など、園全体として家庭や地域と連携しながら、さらに食育を拡大していくことが大事な要素になってくるものと思われます。

 最後に、今回ご紹介しました「環境」や「食育」だけではなく、幼児教育に関わる全ての安心、安全な取り組みを継続して行っていくことが、21世紀を担う信頼できる幼稚園・保育園教育内容の充実につながり、幼児教育業界や社会全体に貢献していくことであると考えています。

Kindergarten Kichen

田上幼稚園オリジナル「給食献立」冊子

2013年5月「給食献立」冊子発行

 田上幼稚園で行われている給食の献立と食材を1冊の本にまとめてみました。

 入園される園児へは毎年随時配布しております。

 外部の方でご希望の方は園までご連絡ください。

 ※2018年4月「給食献立」で新聞へ掲載



国が推進する食育

近年、偏った栄養摂取、朝食欠食など食生活の乱れや肥満・痩身傾向など、子どもたちの健康を取り巻く問題が深刻化しています。こうした問題を解決する重要な役割を果たすのが食育です。

平成17年に食育基本法が、平成18年に食育推進基本計画が制定され、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、学校においても積極的に食育に取り組んでいくことが重要となっています。

6月25日に田植えを行いました

6月25日に田植えを行いました
6月25日に田植えを行いました

子ども達の多くも初めて入る田んぼ。中には、田んぼに一歩足を入れたとたん、思わ足を引いてしまう子、逆に足が抜けなくなってしまい大泣きする子など、様々な反応がありました。田んぼの中は、ぬるぬるで、一歩足をいれるともう片方の足を出すのが大(>_<)もちろん、先生でも田んぼに入るのが初めての人が多かったのですが、知識として「田植え」は知っていても、実際にやってみる「田植え」は初めて。この体験を通じて、先生達もいろいろな発見があったようです。

でもふだんはできない、どろんこになって田植えをする経験を通じて、お米や自然を大切にする気持ちが芽生えてもらえればと思います。

次回は、今日植えた田んぼでの稲刈り体験が秋にあります。


ブログへ 田植えの様子はこちらから

幸田の棚田米

食品としての米は、日本人の健康にとってかけがえのないもので、まぎれもなく主食であります。

今まで、「食育」に取り組んできた田上幼稚園として、主食のお米をより安心で安全なお米を探してきました。そしてようやく本日、10月9日より鹿児島県湧水町にある「幸田の棚田米を使用することに決まりました。

鹿児島県湧水町の「幸田の棚田」は日本の棚田百選に認定されています。

江戸中期に石積みされた棚田で、全国でも珍しい武者返し(そり)を持った造りとなっており、城の石垣のような形をしています。

幸田の棚田は地元の人々に大切に守られており、現在でもすべての田んぼに稲が植えられており、有名デパートで取り扱われる貴重なお米となっています。

その幸田の棚田のなかでも、「水流添(つるぞえ)」さんの棚田は一番頂上にあり、稲作の命である水は、国見岳の源泉水をしようし、手作り有機栽培のムクダイ農法による安心安全なお米です。今回、水流添さんをお話をし、子どもたちに安心、安全なお米を食べさせてあげるなら是非ということで、給食に使用することになりました。

そして美味しく食せるように出荷直前に精米を行ってもらったお米で給食のご飯を炊いています。

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